「会社を辞めたい。でも、自分から退職を言い出せない」
そんなとき、退職代行が頭に浮かぶ人もいると思います。
ただ、会社を辞めるために、退職代行が必須なわけではありません。
自分で退職を伝えられるなら、その方がお金もかからない。
一方で、労基署で相談を受けていた頃には、会社へ電話することすら難しいほど追い詰められている方もいました。
「法律上は辞められる」と分かっていても、体が動かない。
そういう場面はあります。
そこで今回は、複数の退職代行について運営主体・料金・対応範囲まで確認したうえで、円満退職ユニオンを候補に残した理由と、申し込む前に知っておきたい弱点をまとめます。
先にいうと、円満退職ユニオンは労働組合が直接運営し、現在の加入時費用は16,000円です。
料金と公開情報は確認しやすい。
ただ、長く運営されてきたサービスではなく、第三者口コミもまだ多くありません。
「ここがおすすめだから申し込む」ではなく、まず自分のケースに対応できるか聞いてみるくらいの距離感で見ています。

出典:円満退職ユニオン

そもそも退職代行を使わなくても退職はできる
まず、ここは退職代行を選ぶ前に知っておきたいところです。
期間の定めがない雇用契約なら、会社が「退職を認めるか」で辞められるかどうかが決まるわけではありません。
厚生労働省も、無期労働契約ではいつでも退職を申し出ることができ、法律上は申出の日から14日を経過すると退職になると案内しています。
ただし、合理的な就業規則上の退職手続きがある場合は、その内容も確認が必要です。
- 無期契約なら、会社の「許可」が退職の条件ではない
- 法律上は原則、申出から14日で退職となる
- 自分で手続きできれば、退職代行費用はかからない
※有期労働契約は別です。契約期間の途中で辞める場合は、やむを得ない事由の有無など、契約内容を含めて個別に確認してください。
それでも、自分で退職を伝えられない人はいる
法律上は辞められる。
それでも、実際には会社へ退職を言い出せない人がいます。
労基署で相談を受けていた頃、こんな状態の方を何度も見ました。
- 上司に電話すること自体が怖い
- 退職を伝えようとすると言葉が出なくなる
- 会社から着信があるだけで強い不安を感じる
- 何度も引き止められ、もう会社と話したくない
こういう人に、「法律上は辞められるんだから、自分で言えばいい」と伝えても、あまり助けになりません。
正しいけれど、今その人が困っている部分とは少し違う。
退職代行は誰にでも必要なサービスではありません。
でも、会社と直接話すこと自体がもう難しい人には、一つの手段になります。
「自分で伝えたいけれど、どう切り出せばいいか分からない」という場合は、退職を言い出せないときの選択肢を先に整理してみてください。

かずき自分で退職を伝えられるなら、退職代行にお金を払う必要はありません。ただ、相談現場では「自分ではもう会社と話せない」という方も実際に見てきました。


「自分の場合、本当に退職代行まで必要なのか」で迷っているなら、使う・使わないを決める前にこちらで整理できます。


円満退職ユニオンとは?
円満退職ユニオンは、労働組合法人 円満退職ユニオンが運営する退職支援サービスです。
民間業者が外部の労働組合と提携する形ではなく、労働組合自身が窓口になっています。
公式サイトでは、退職意思を会社へ伝えるだけでなく、必要に応じて退職日・有給休暇・最終賃金などについて会社と協議すると説明しています。
相談は無料。全国対応です。


出典:円満退職ユニオン
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| サービス名 | 円満退職ユニオン |
| 運営主体 | 労働組合法人 円満退職ユニオン |
| 運営形態 | 労働組合 |
| 料金 | 16,000円 |
| 追加料金 | なし |
| 相談 | 無料 |
| 対応地域 | 全国 |
| 受付時間 | 10:00〜20:00 |
| 主な対応 | 退職意思の通知、退職日・有休・最終賃金などの協議 |
| 所在地 | 京都市伏見区 |
| 電話番号 | 070-5322-8853 |
所在地・電話番号・規約まで公開されているので、少なくとも「誰が運営しているのか分からない」という状態ではありません。
料金は22,000円から16,000円へ改定
円満退職ユニオンは、2026年9月19日から加入時費用を22,000円から16,000円へ変更しています。
ただ、「組合費そのものが安くなった」という話ではありません。
月額6,000円の組合費はそのまま。
加入時に前払いする期間を、3か月分から2か月分へ変えています。


- 組合加入費:3,000円
- 組合活動費:1,000円
- 組合費2か月分:12,000円
- 合計:16,000円
公式サイトでは、一案件16,000円で、退職日や有給休暇について会社との協議が必要になっても追加料金はないと案内されています。
ただし、「追加料金がない」と「希望どおりの条件になる」は別です。
たとえば「○日までに辞めたい」「有給を全部使いたい」と希望しているなら、その内容でどこまで対応できるかを相談時に聞いておいた方がいいです。
円満退職ユニオンで対応してもらえること
円満退職ユニオンは、「会社へ辞めると伝えるだけ」のサービスではありません。
公開規約では、必要に応じて次のような支援を行うとしています。


- 勤務先への組合加入・退職意思の通知
- 退職日の調整
- 有給休暇取得についての交渉
- 貸与品・私物の返却調整
- 最終給与など退職条件の確認
- 必要に応じた団体交渉
会社との連絡窓口もユニオンが担当するとしています。
ここは、自分で会社と話すのがつらい人には大きい部分です。
ただ。
会社と協議できることと、自分の希望がそのまま通ることは同じではありません。
退職日も、有給の取り方も、実際の状況を見ながら進めることになります。
円満退職ユニオンでは対応できないこと
労働組合だから、退職に関する問題なら何でも扱える。
そういうわけではありません。
円満退職ユニオンの規約にも、弁護士法に抵触する法律事務は行わないと書かれています。


- 会社から損害賠償を請求されている
- 訴訟や労働審判への対応が必要
- 未払い残業代などを法的に請求したい
- パワハラ慰謝料などの請求を考えている
- 複雑な法律判断や代理対応が必要
すでに争いになっている。
お金を請求したい。
会社から請求されている。
こうなると、16,000円か22,000円かを比べる場面ではありません。
最初から弁護士へ相談した方が話が早いケースがあります。
民間企業・労働組合・弁護士で、どこまで対応できるのかをもう少し詳しく確認したい場合はこちらです。


私が退職代行を調べるときに確認した6つのポイント
今回、かなりの数の退職代行を見ました。
料金だけなら安いサービスもあります。
知名度が高いところもある。
でも、公式サイトや運営法人まで見ていくと、正直「私はここを積極的に紹介したくないな」と感じる案件もありました。
退職という大事な場面を任せるサービスです。
だから私は、値段より先に誰が運営しているのかを見ます。


① 電話番号など連絡先が確認できるか
最初に見るのは、派手な実績ではありません。
- 法人名・団体名
- 所在地
- 電話番号
- 問い合わせ先
- 利用規約
電話番号がない。それだけで悪質とはいえません。
ただ、会社との退職手続きを任せるのに、運営している側の連絡先がよく分からない。
私はそこで一度立ち止まります。
② 「労働組合提携」「弁護士監修」だけで安心しない
「労働組合提携」「弁護士監修」。
この言葉だけで、私は決めません。
見るのは、実際に誰と契約し、会社と話すのは誰なのかです。
民間事業者と外部の労働組合が組み合わさったサービスもあります。
東京弁護士会も、退職代行と労働組合の関係について、名称だけでなく実態を見る必要があると注意を促しています。
③ 別の高額サービスへ強く誘導されないか
退職代行を調べていたのに、いつの間にか別の高額サービスの話が中心になっている。
そんなケースもあります。
別事業をしていること自体が悪いわけではありません。
ただ、退職代行を入口にして、想定していなかったサービスへ強く誘導されないか。
私はここも見ます。
④ 運営法人・団体の実態を見る
人材、物販、フィットネス。
別事業をしている法人が退職代行を運営していることもあります。
それ自体は問題ではありません。
私が知りたいのは、
「誰が、どんな体制で退職代行をやっているのか」
ここが見えるかどうかです。
⑤ 料金が対応内容と釣り合っているか
安ければ正解でもない。
高ければ安心でもありません。
必要としている対応に対して、料金が大きく外れていないかを見ます。
「16,000円は安いのか」「他社はいくらかかるのか」を比べたい場合は、料金をまとめた記事もあります。


⑥ すでに法的な争いがあるなら弁護士を考える
「辞めると伝えてほしい」のか。
それとも、未払い賃金や損害賠償まで争うのか。
ここで選ぶ先は変わります。
法的な請求や紛争があるなら、退職代行の安さより、弁護士へ相談すべきケースかを先に見ます。
その中で円満退職ユニオンを候補に残した理由
いくつも調べました。
その中で、私が最後まで候補に残した一つが円満退職ユニオンです。
理由は、派手な実績ではありません。


- 労働組合自身が運営している
- 料金16,000円の内訳が公開されている
- 所在地・電話番号などを確認できる
- 組合規約が公開されている
- 対応できる範囲・できない範囲を確認しやすい
このあたりは、私が退職代行を見るときに気にしている部分と合いました。
ただ、ここで「だから安心」とまでは言いません。
公開規約の施行日は2026年4月20日。
長い運営実績を判断できるほど時間がたっておらず、第三者口コミもまだ多くありません。
良さそうだから即申込み、ではなく、まず問い合わせて対応を見る。
私はその使い方が合っていると思います。
円満退職ユニオンの口コミ・評判を調べた
サービスを選ぶなら、口コミも見たくなりますよね。
私もXやGoogleなどを確認しました。
ただ、現時点では、実際の利用者本人によるものと確認できる第三者口コミを、十分な件数見つけられていません。


公式サイトには解決事例があります。
これは、サービスの流れを知る材料にはなります。
でも、運営者自身が掲載している事例と、独立した第三者口コミは同じではありません。
- 公式の事例:サービスの対応例を知る材料
- X・Googleなど:第三者の体験を知る材料
- 公式事例があることと、第三者口コミが多いことは別
なので今は、
「口コミが多くて評判がいいから選ぶ」
という判断はできません。
口コミが少ないなら、無理に口コミで判断しない。
運営主体、料金、規約、対応範囲。
今確認できる材料で見る方が現実的です。
円満退職ユニオンのデメリット・注意点
ここまで読んで、「16,000円ならいいかも」と感じた人もいるかもしれません。
でも、弱点もあります。
- 長期の運営実績を判断できるほど期間がたっていない
- 第三者口コミがまだ十分にない
- 希望する退職日や有給取得が必ず実現するとは限らない
- 訴訟や損害賠償などは弁護士が適するケースがある
- 申込み前に、自分の希望へ対応できるか確認したい
特に、実績と口コミの少なさは隠したくありません。
料金が安い。
労働組合が直接運営している。
そこは候補に残した理由です。
でも、長く使われてきたサービスと同じだけの判断材料があるわけではない。
ここは分けて見ます。
円満退職ユニオンと他の退職代行を比較
今回、複数の退職代行を調べました。
その中で、私が比較対象として残した主なサービスは次の4つです。
| 項目 | 円満退職ユニオン | 辞スル | ヤメドキ | スタイリード |
|---|---|---|---|---|
| 料金 | 16,000円 | 22,000円 | 24,000円 | 22,000円 |
| 運営 | 労働組合 | 民間 | 民間 | 民間 |
| 会社との交渉 | 労働組合として対応 | 原則不可 | 原則不可 | 原則不可 |
| 特徴 | 低料金・労働組合直接運営 | 後払い・実績あり | 後払い | シンプルな料金設定 |
| 注意点 | 新しく実績が少ない | 民間型 | 条件確認が必要 | 実績情報が少ない |
※料金・サービス内容は変更される可能性があります。利用前に各公式サイトで最新情報をご確認ください。
ここで「1位」を決めるつもりはありません。
後払いを優先したい人もいる。
長い運営実績を重視する人もいる。
料金の低さと、労働組合が直接運営していることを見たいなら、円満退職ユニオンは比較しやすい候補です。
でも、それが全員にとって一番という意味ではありません。
円満退職ユニオンだけで決めず、他の退職代行も含めて比較してから選びたい場合はこちらです。


円満退職ユニオンが向いている人・向いていない人


候補にしやすいのは、自分で会社へ退職を伝えるのが難しく、できるだけ費用も抑えたい人です。
退職日や有給について会社と話してほしい人も、労働組合型を確認する意味があります。
反対に、すでに損害賠償や未払い賃金などの法的な争いがあるなら、円満退職ユニオンだけで考えない方がいい。
弁護士への相談も並べて考えてください。
円満退職ユニオンを利用する流れ


LINEまたはお問い合わせフォームから相談します。
雇用形態、希望退職日、有給の残日数、会社との状況などを伝えます。
対応できる範囲や、退職までの進め方について説明を受けます。
ここで「自分が頼みたいことまで対応できるか」を確認しておきます。
内容に納得したら組合へ加入し、16,000円を支払います。
加入後、円満退職ユニオンから勤務先へ組合加入と退職意思を通知します。
退職日、有給休暇、最終賃金など、必要な内容について会社と協議します。
必要な確認が整えば退職へ進みます。離職票や源泉徴収票など、退職後に必要な書類についても確認します。
相談する前に、全部決めておく必要はありません。
ただ、「何をしてほしいのか」は少し整理しておくと話が早いです。
- 自分の雇用形態でも対応できるか
- 希望退職日についてどう進めるのか
- 有給休暇について何をしてもらえるか
- 16,000円以外に費用が発生しないか
- 会社から直接連絡が来た場合はどうするか
- 貸与品・私物をどう返すか
- 法律問題が出た場合はどうなるか
- 返金保証はどんな条件で使えるか
「辞めたい」だけではなく、「何に困っていて、何を任せたいのか」。
ここが分かると、サービスとのズレを減らせます。
返金保証には条件がある
円満退職ユニオンの規約では、組合活動によっても退職できなかった場合、納付済み費用を返金するとしています。
ただし、無条件ではありません。
- 本人都合でキャンセルした
- 勤務先への通知後に依頼を中止した
- 他の退職代行・労働組合・弁護士へ依頼した
- 虚偽申告などで組合活動に重大な支障を与えた
- その他、合理的な返金対象外理由があると判断された
「返金保証あり」の5文字だけ見ると安心しやすいです。
でも、実際に大事なのはどんなときに返金されないのか。
申込み前に規約まで見ておきましょう。
円満退職ユニオンについてよくある質問
- 円満退職ユニオンの料金はいくらですか?
-
2026年9月19日から加入時費用は16,000円です。
内訳は、組合加入費3,000円、組合活動費1,000円、組合費2か月分12,000円です。
- 会社と交渉できますか?
-
円満退職ユニオンは、労働組合として退職日、有給休暇、最終賃金などの退職条件について必要に応じて会社と協議するとしています。
ただし、希望した結果がそのまま実現するとは限りません。
- 即日退職できますか?
-
「相談した日に会社へ通知してもらえること」と、「その日に雇用契約が法律上終了すること」は別です。
雇用契約の種類や希望退職日を伝え、どのように進むか相談時に確認してください。
- 有給休暇について会社と話してもらえますか?
-
公式サイトでは、残っている有給休暇の日数や本人の希望を確認し、退職日との兼ね合いを含めて会社と協議すると案内されています。
- 会社から本人に直接連絡が来ることはありますか?
-
円満退職ユニオンは会社との連絡窓口を担当するとしています。
一方、規約では勤務先から本人へ直接連絡があった場合、ユニオンへ報告するよう定めています。直接連絡の可能性を完全にゼロにできるとは限りません。
- 弁護士の退職代行との違いは?
-
円満退職ユニオンは労働組合として団体交渉などを行いますが、弁護士業務は行わないと規約に明記しています。
訴訟、損害賠償、複雑な法的請求などがあるなら、弁護士への相談も検討してください。
まとめ|退職代行は必要な人だけ使えばいい
最後に、ここだけは変わりません。
私は、退職代行を使うこと自体を勧めたいわけではありません。
自分で会社へ退職を伝えられるなら、自分で進める方法があります。
お金もかかりません。
でも、労基署で相談を受けてきた中では、会社へ連絡するだけで強い不安が出る人もいました。
電話できない。
上司の名前を見るだけで怖い。
もう直接やり取りしたくない。
そこまで来ているなら、退職代行を選択肢に入れることはおかしくありません。
今回、複数のサービスを見た中で、円満退職ユニオンを候補に残した理由はシンプルです。
- 労働組合が直接運営している
- 加入時費用は16,000円
- 所在地・電話番号を確認できる
- 組合規約と料金内訳が公開されている
- 対応範囲を事前に確認しやすい
一方で、長期の運営実績や第三者口コミはまだ十分ではありません。
だから、
「おすすめだから申し込む」ではなく、「まず相談して、自分のケースに対応できるか確かめる」
このくらいでいいと思います。



退職代行は「使う前提」で考えなくて大丈夫です。ただ、自分で会社と話せないところまで来ているなら、まず相談だけしてみる方法もあります。
円満退職ユニオンは相談無料です。
自分の状況に対応できるのか。
料金は本当に16,000円で済むのか。
希望している内容をどこまで任せられるのか。
そこを聞いてから、使うか決めれば十分です。
※相談したからといって、必ず利用する必要はありません。











コメント